01 特別養護老人ホーム 寿山荘 介護職員 よーさん
元パン職人が次の仕事に介護を選んだ理由は…
「なんとなく」
なんとなく介護の世界に飛び込み、今何を思うのか。
飲食関係の仕事にずっと携わり、前職はパン職人。全く違う世界「介護」の仕事に就き、今年で5年目を迎える。なぜ介護を選んだのか、そこには特別な理由はなく、なんとなくとの返答。働いてみて、なんとなく選んだ介護の仕事はどうだったのか。
‐‐今まではどんな仕事をしていたのですか?
「飲食系の仕事を10年以上していて、介護の仕事の前はパン職人をしていました。最初は成型という簡単な作業しか出来なかったけど、少しずつ仕事の幅も広がり楽しかったのですが、朝早くて毎日同じ作業の繰り返しだったんですよね。そこが自分に合わないと気付いて、30歳になるし今までやったことのない仕事をやろうと。」
‐‐なぜ、介護を選んだのですか?
「なんとなくです。ハワーワークに行き、接客を活かせる仕事をと思って探していたけど、何でも良かったのが正直なところです。ただ、おばあちゃんが京福会の寿山荘のデイサービス(今はデイサービス安暮里に統合)に行っていて、介護や京福会には良いイメージはありました。友達で介護の仕事をしている人がいて、給料が良くないと聞いていたけど、求人票を見たら別に悪くないと思いました。」
‐‐なんとなく選んだ介護の仕事はどうでしたか?
「戸惑いもありましたよ、今までとは全然違う仕事だったので。例えば認知症の方にどう接したらいいか分からなかったけど、研修に行かせてもらったり先輩に教えてもらったりして認知症の入居者様が落ち着いて過ごせるような接し方や技術を学べました。最初は介護が下手くそで腰を痛めたけど、技術を身につけたらラクにもなりました。」
‐‐今までの仕事との一番の違いは何ですか?
「変化ですね。同じ作業の繰り返しのような仕事を今まではしていましたが、人に関わる介護の仕事をしていて、楽しいのは日々変化があること。新しい入居者様との出会いが楽しいですね。
入居者様も日によって状態が変わるし、人間だから気分も変わります。みんなそれぞれ性格も育ってきた環境も違うので、同じ人はいないじゃないですか。その人がどういう生活をしてきてどういう趣味を持っているのか、どんな病気が原因で生活が不自由になっているのか、その人を知ることで介護も関わりも、全てが変わります。」
‐‐関わりの中で一番印象深いエピソードはありますか?
「認知症介護実践者研修という研修に行かせてもらい、課題があったのですが、女性の入居者様を課題の対象にさせていただきました。
その方は毎晩眠剤を飲まないと眠れない方だったのですが、ユニットの職員にも全面的に協力してもらい、趣味や嗜好を知ることから始めました。昔使っていた大正琴を家族様に持ってきていただいたり、昔よくやっていた家庭菜園や習字を楽しんでもらったり、音楽療法等をして歌ったり体を動かしていただいたりしたことで、日中の活動量を増やしたら、眠剤を飲まなくても夜ぐっすり眠れるようになったんです。嬉しかったですね。廊下にその方の習字を貼ったら本人様も毎日見るようになったし、介護サービス相談員さんが広報誌に載せたいと写真を撮ってくれたりもしました。」
‐‐その研修で得られたものは大きな自信になったんじゃないですか?
「そうですね。取り組んだことに対して、目に見える結果が出せたのは自信になりましたし、その方との関わりもより深いものになりました。研修に参加させてもらえてありがたいなと思いました。
あとは未経験で介護の仕事を始めましたが、働きながらこういった研修に参加させてもらったり、法人内で開講している資格を取るための実務者研修に行かせてもらったり出来るのは本当に助かります。働きながら勉強が出来て、資格も取れるのでありがたいですね。おかげさまで国家資格でもある介護福祉士も1年前に合格しました。」
‐‐お話を聞いていると、充実していてやりがいを感じながら仕事をされているように思いますが。
「はい、仕事だけでなくこのプロジェクトに参加させてもらっているのも大きいです。プロジェクトに参加して約1年2ヶ月が経ちました。当初のプロジェクトでの自分の役目は、全く違う業種からの転職した経験を活かし、違った視点から様々な意見、アイディアを出していくというもので積極的に発言をしてきました。
メンバーは全員とても協調性があり楽しい空気感で様々な行事を実施出来ました。見学ツアーや就職フェア、高校での企業説明会や人材確保の研修など、本来の業務をしているだけでは経験出来ないことに携われたのはとてもいい勉強になりましたね。
見学ツアーでは何か変わったことをやって福祉の魅力を伝えようと介護の仕事に関する演劇を実施しましたが、参加して下さった方々は楽しく笑いながら見てくれましたし、劇の練習を通してメンバーの仲が一段と良くなったと感じましたね。
1年間活動してみて上手くいかなかったことも多かったですが、そのおかげで今後の方向性や、やるべきことが明確になったように感じます。現在ではプロジェクトのプロモーションビデオやメンバー紹介のムービー等の作成を任せてもらっていてとてもモチベーションが上がっています。
プロジェクトに参加したことで人脈が広がり、新しい経験・勉強が出来ました。それが最終的に今後の職場の働きやすさに繋がっていけばいいし、介護の魅力を世間に伝えられたらいいなって思います。」
‐‐お休みの日は何をしているのですか?
「休みの日には愛車のハリアーで冬はスノーボード、春から秋にかけてはゴルフ、バス釣りに出かけています。特に最近ではゴルフにはまっていて週2回のペースで練習場に通い平均2時間ほど練習しています。月2、3回はゴルフ場にも行っていますね。それ以外にも家でまったり過ごすこともあります。そんな時はほとんどYouTubeのゲーム実況やゴルフ動画などを見てダラダラと過ごしていますね。」
‐‐最後に、夢は何ですか?
「夢はケアマネージャーの資格を取得することと、現在参加しているプロジェクトを成功させ、結果を残すことです。ケアマネに関しては介護福祉士としての実務経験が足りないのでまだ受験資格がありませんが日々、少しずつ勉強し、一発での合格を目指しています。プライベートでの夢はゴルフで今年中にスコアで100を切ることと、現在企画している家族全員でのハワイ旅行です。夢だったハリアーをこの仕事を始めてから買うことが出来たので、次の夢に向けて頑張ります!」
2019.5.3
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