大学３年生の頃、就職説明会にておじいさんを助けた。

それは、京福会入職に繋がる１本の道へと導いてくれた、不思議な出会いだった。

大学３年生の時に参加した就職説明会。

会場の最寄りの駅に着き、自分に合う就職先に出会えるのかと、不安と焦りでいっぱいだった。

「きっと良い就職先に出会えるはず」

自分に言い聞かせ、階段を下りると、就職先よりも先に1人のご高齢の男性に出会った。

助けた先に待ち受けていたのは、その男性が導いてくれた今に至る不思議な出会いだった。

‐‐大学で福祉を学んでいたんですよね？

「そうですね。大学で社会学部の社会福祉学科を卒業しました。そこで学びを深め、地域福祉に興味を持ちました。福祉を通して地域貢献し、街づくりに貢献出来たら楽しいだろうなって思っていました。京福会は食べ物を必要としている方のためのフードバンク活動に参加したり、認知症の方と地域を繋ぐRUN伴に参加したり、地元の方を施設に招いて介護教室をしたりしていますよね。コロナ禍で今はできないことも多いですが、地域貢献はとても魅力的な活動だと思うので、早くそういった活動に参加したいです。」

‐‐京福会に興味を持って下さったきっかけは、あの出会いでしょうか？

「はい、あの出会いです…。覚えていますか？」

‐‐ハッキリと覚えています。あの出会いですよね。改めて、詳しく話して頂いてもいいですか？

「はい。大学３年生の時、宇都宮のホテルで開催された就職説明会に参加するため、宇都宮駅にいました。就職活動真っ最中で、リクルートスーツを着て緊張していたのを覚えています。

　会場のホテルへ向かうため、駅を出たところにある長い階段を下りていたら、半身麻痺のおじいさんが目の前に居て、階段を下りるのも大変そうだったので、声を掛けお手伝いをしました。階段を下り切ったところで、何処に向かうのか聞いたら偶然にも同じホテルだったので、一緒に向かいました。

　そして、そのおじいさんをロビーのソファにお連れし、お別れをして、少し経ってから私もホテルの中に入ったら、スーツを着ていた男性ふたりとそのおじいさんがロビーで話をしていて…。」

‐‐そのスーツを着ていた男性のひとりが私ですね。そのご高齢の男性が話しかけてくれて、雑談をしていたところにまこさんが来たんですよね。

「知り合いなのかなって思ったら、違うと聞いて。そして、おじいさんが名前だけでも教えてくれないかなってその場で言って下さり、名字を教えたんです。

　そして、ドキドキしながら就職説明会の会場に入りました。すると、入口の目の前のブースに、先程のスーツの男性ふたりが座っていたんですよね。ブースには『社会福祉法人　京福会』と書かれていて、先程おじいさんに教えた私の名字を覚えてくれていたようで、ブースから名前を呼んで下さったのがとても嬉しかったのを覚えています。」

‐‐本当に驚きましたよね。こんな出会い方ってあるんだなと…。

　そして、京福会の施設見学ツアーにも参加して下さいましたね。

「そうですね。実を言うと、見学ツアーに参加するまでは福祉に限らず、サービス業全般で仕事を探していたんです。でも、参加させて頂いてやっぱり福祉だなと思えました。そして、他の会社さんは一切調べることもせず、京福会を希望し、面接をさせてもらいました。

　やっぱりあの時の偶然の出会いが私の中で大きくて。きっと何かあるんだろうな、自分は京福会でいいんだなって思えました。今まで生きてきた中で、最も印象深い出会いです。あのおじいさんが京福会入職に繋がる１本の道へと導いてくれました。」

‐‐私もまこさんが京福会に入職して下さり、デイサービスセンターほのぼの園で働いている姿を見た時はとても感動しました。こうして、インタビューをさせて頂いているのも不思議です。

2021.07