02 グループホーム安暮里 介護職員 あやのさん

社会人3日目で辞めたいと思った。


後に、辞めたい原因になったひとつの出会いが、この仕事の素晴らしさを教えてくれることに…


高校卒業後、色々な選択肢がある中で、迷うことなく介護の世界に。

学生から社会人になり、マナーに厳しい入居者様に怒られ、3日目で辞めたいと本気で悩んでいたと話してくれた。それでも、辞めずに今がある。話を聞くと、その方との関わりが、社会人としての新しい人生に大きく影響していた。





‐‐高校を卒業して、なぜ介護の仕事を選んだのですか?


「小さい頃から両親が共働きで、帰りも遅かったので、一緒に住んでいたおじいちゃんとおばあちゃんに面倒を見てもらっていたんです。学校の送り迎えや家事などもしてくれて、おじいちゃんとおばあちゃんが大好きでした。

小さい頃は保育園の先生になりたいとか色々な夢がありましたが、中学生の時に職場見学で老人ホームに行ってからは、介護の仕事がしたいと強く思い、他のことには興味が無くなりました。おじいちゃんとおばあちゃんにお世話になったから、困っている高齢者の方に恩返しがしたいと思ったんです。」


‐‐社会人になり、介護の仕事をしてみてどうでしたか?


「実は、入って3日目で辞めたいと思ったんですよ。マナーに厳しい入居者様がいて、食事の提供をする際、食器やお箸の位置とかに厳しい入居者様に怒られて、その場で泣いてしまったんです。食器の正しい配置なんて全然分からなくて…」


‐‐3日目で辞めたいと思い、それをどう乗り越えたんですか?


「先輩に相談したら、同じことで怒られた経験をした人が自分だけじゃなかったと分かったんです。それに社会人ってこういうことだなって自分に言い聞かせて、逆に教えてもらえていると考えるようにしました。怖い人だと思っていたけど、接する中で話してみたらとても優しい人で、寂しがり屋なところもあって。

それからは苦手意識を持たないようにして、いっぱい関わりを持つようにしました。みんなで過ごさず、部屋に行ってしまうことも多かったけど、部屋にお邪魔して話しかけると嬉しそうにしてくれて。でも、その方は亡くなってしまったんです…」


‐‐良い関係を築けたのに、残念でしたね…


「はい。手術を終えて、もう少しで退院って時に亡くなってしまって。入院する前も、十分に話が出来なかったんですよね。また元気に戻ってくると思っていたのもあって。それを今でも凄く悔やんでいます。

同じ病気の方がその後、入居されたんですけど、その方は手術前日に私のことを疲れた顔しているとか、気にかけてくれて… 自分のことで不安なはずなのに、優しくしてくれて。

一度、後悔した経験があったから、その方に安心を与えたくてたくさんお話をしました。

入社して3日目で辞めたいと思ったけど、辞めたい原因だったはずのこの出会いは、マナーだけでなく、色々なことを教えてくれて、自分を成長させてくれました。

介護の仕事の素晴らしさを気付かせてくれたように思います。本当に感謝しています。」


‐‐グループホームは認知症を患っている方と共同生活をする場であり、料理もしますよね。


「そうですね、最初は何も出来なかったんです。家でもお米を研ぐくらいしかしたことがなくて。メニューを考えるのが難しかったし、時間がかかってしまって。

包丁の使い方も先輩の職員さんに教えてもらいました。あとは家でひたすら復習をしたり、お母さんやおじいちゃんに教えてもらって練習をしたり。今はそれなりに作れるようになりました。

今では、仕事という形で料理を学べたのはある意味ラッキーだなと思っています。家ではあまり作りませんが、料理のバリエーションが増えたのも嬉しいです。」

‐‐目標はありますか?


「介護福祉士の国家資格を取ることです。あと、いつもお世話になっている主任のような介護職員になりたいです。何でも冷静に判断していますし、アドバイスも分かりやすくて。自分の気持ちを察していつも声を掛けて下さるので、私の理想であり、目標です。」


‐‐プライベートの夢はありますか?


「色々な国に行ってみたいです。昔から洋楽も好きで聞いているので、海外に興味があります。海なし県で生活しているので、海への憧れがありますよね。海が綺麗な国に行ってみたい。京福会は社内旅行でも海外に行けるので、いろんな国に行きたいです。」


2019.10.23

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